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誰の・何を・何通・どこで取るかを、書類ごとに

住民票

会社設立の本人確認証明書|住民票が必要になる役員と、運転免許証のコピーで済ませる方法

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  • 約12分
  • 『会社設立 必要書類の取り寄せ帳』編集部
本人確認証明書は誰の分? 住民票か免許証コピーか

早見カードこの記事に出てくる必要書類

住民票記載事項証明書(住民票の写し)誰の:印鑑証明書を添付しない設立時取締役・設立時監査役何通:1人1通(個人番号の記載がないもの)
戸籍の附票誰の:同上何通:住民票の代わりに使うなら1人1通
運転免許証等のコピー(裏面も)誰の:同上何通:1人1通(本人が原本と相違がない旨を記載し記名)
マイナンバーカード表面のコピー誰の:同上何通:1人1通(表面のみ)

株式会社の役員に、印鑑証明書を出さない人がいる会社設立の準備中の人向けです。監査役を置く、取締役会を置く、家族に名前だけ取締役に入ってもらう――そんなとき、その人に住民票を取ってきてもらえばいいのか、免許証のコピーで足りるのかを、法務省の案内に沿って確かめられるようにまとめました。

本人確認証明書は「印鑑証明書を出さない役員」のための必要書類

印鑑証明書を出さない役員へ(住所と氏名を公の書類で示す)

株式会社の設立登記では、役員が実在し、就任承諾書に書いた住所と氏名が本物であることを、公の書類で示す仕組みがあります。商業登記規則第61条第7項は、就任を承諾したことを証する書面に書いた氏名と住所が載っている「市町村長その他の公務員が職務上作成した証明書」を添付するよう定めています。法務省はこれを「本人確認証明書」と呼んでいます。

ただし、同じ項のただし書きで、その役員の印鑑証明書を登記の申請書に添付する場合は不要とされています。つまり本人確認証明書は、会社設立の必要書類のうち、印鑑証明書を出さない役員のための代わりの書類です。全員に一律で要るものではありません。

印鑑証明書を出す役員

印鑑証明書が住所と氏名の証明を兼ねるので、本人確認証明書は要らない

印鑑証明書を出さない役員

住民票の写しや運転免許証のコピーなどで、住所と氏名を示す

役員でない発起人

設立登記の本人確認証明書の対象ではない。公証役場で求められる必要書類は別に考える

法務省の案内によると、この仕組みの対象は株式会社の設立の登記と、取締役・監査役・執行役の就任による変更の登記です。再任は除かれます。会社設立のときは、設立時取締役と設立時監査役が対象になります。

誰の分が要るか:取締役会のあり・なしと監査役で変わる

誰の分が要るかは機関設計で(取締役会と監査役で入れ替わる)

印鑑証明書を設立登記に出すのが誰かは、取締役会の有無によって決まります。取締役会を置かない会社では設立時取締役の全員が、置く会社では設立時代表取締役だけが、就任承諾書の印鑑の証明として印鑑証明書を出します(商業登記規則第61条第4項・第5項)。その裏返しで、本人確認証明書が必要書類になる人が決まります。

本人確認証明書が要る人(株式会社の設立)
図:本人確認証明書が要る人(株式会社の設立)

取締役会を置かない会社の記載例(法務局、2026年10月11日確認)は、注で「設立時監査役を選任した場合には、設立時監査役について」本人確認証明書を添付するとしています。取締役会を置く会社の記載例は、対象を「印鑑証明書を付けない取締役と監査役」としています。

合同会社の設立登記については、法務局の記載例の添付書類の一覧に本人確認証明書が載っていません。代表社員の書類として出てくるのは就任承諾書などで、住民票の写しを求める欄はありません。合同会社でも別の事情で書類が増えることはあるので、迷ったら申請先の法務局に尋ねてください。

メモ取締役会を置く会社で、取締役のAさんが発起人でもある場合、Aさんは公証役場用の印鑑証明書と、法務局用の本人確認証明書を別々に用意することになります。同じ人でも、提出先で取得する必要書類が違う点に注意してください。

本人確認証明書として使える書類と、使えない書類

使える書類・使えない書類(通知カードは使えない)

法務省の「添付書面としての本人確認証明書及び旧氏の併記について」には、本人確認証明書の例が5つ挙げられています。市区町村で取得するものと、本人が持っている証明書をコピーするものに分かれ、一人の役員につき、このうちどれか1つを必要書類としてそろえれば足ります。

本人確認証明書の例(法務省の案内、2026年10月11日確認)
書類 取得のしかた 条件
住民票記載事項証明書(住民票の写し) 住所地の市区町村で取得 個人番号が記載されていないものを使う
戸籍の附票 本籍地の市区町村で取得 ―
住基カード(住所が記載されているもの)のコピー 本人がコピー 裏面もコピーし、本人が「原本と相違がない。」と記載して記名
運転免許証等のコピー 本人がコピー 裏面もコピーし、本人が「原本と相違がない。」と記載して記名
マイナンバーカードの表面のコピー 本人がコピー 表面のみをコピーし、本人が「原本と相違がない。」と記載して記名
ここに注意市区町村から届く個人番号の「通知カード」は、本人確認証明書として使えないと法務省は明記しています。マイナンバーカードと見た目の名前が似ているので、家族に頼むときは取り違えないよう伝えてください。

マイナンバーカードは、氏名・住所・生年月日・性別が書かれた表面だけをコピーします。裏面には個人番号が載っているため、写さないのが決まりです。住民票の写しも「個人番号が記載されていないもの」と指定されています。会社設立の必要書類のなかで、個人番号を登記所に出す場面はない、と覚えておくと迷いません。

どれを選んでも、本人確認証明書としての効き目は同じです。選ぶ基準は、役員にとっての手間です。平日に役所へ行けない人ならコピー、コピーに書き込むのを面倒がる人や、免許証の住所が古い人なら住民票の写し、というように、必要書類を頼む相手の事情に合わせて決めます。

パスポートは、法務省の例の一覧には入っていません。日本に住所のない役員の場合は事情が違うので、海外にいる人の必要書類は「海外在住 署名証明」の棚にまとめました。

住民票の写しを使うときの6点セット

住民票の写しで出すなら(個人番号なし・本人の分)

市区町村で取得する住民票の写しを本人確認証明書にする場合、そろえる内容は次のとおりです。取り寄せる側と、取ってきてもらう役員とで、この6点を共有しておけば取り違えが起きません。

1 書類の正式名称
住民票記載事項証明書(住民票の写し)
2 誰の書類か
印鑑証明書を添付しない設立時取締役・設立時監査役
3 どこで取るか・誰が作るか
その役員が住民登録をしている市区町村。窓口のほか、郵送請求や、マイナンバーカードを使ったコンビニ交付を受け付ける自治体がある
4 何通いるか
対象の役員1人につき1通。個人番号が記載されていないもの(法務省の案内、2026年10月11日確認)
5 有効期限
商業登記規則第61条第7項には作成期限の文言がない。古いものを使う前に申請先の法務局に確認する
6 費用
自治体ごとに違う。例:練馬区のコンビニ交付は1通200円

住民基本台帳法第12条第5項は、特別の請求がない限り、個人番号などの記載を省略した住民票の写しを交付できると定めています。名古屋市や箕面市の案内も、特別の請求がなければ個人番号の記載を省略するとしています。窓口でもコンビニでも、個人番号の欄に印を付けたり「記載する」を選んだりしないことが大切です。取り方の違いは、同じ棚の「住民票にマイナンバーを載せない取り方」の記事で詳しく比べています。

会社設立の必要書類を家族や知人に取ってきてもらうときは、通数だけでなく「本人の分だけでよい」ことも伝えておきます。世帯全員が載った写しでも住所と氏名は確かめられますが、ほかの家族の情報まで法務局に出す必要はありません。本籍や世帯主の記載も、本人確認証明書としては求められていない項目です。

商業登記規則第49条は、添付した書類の還付を請求できると定め、その場合は書類と相違がない旨を書いた謄本も添付するとしています。住民票の写しを登記のあとにほかの手続でも使いたい場合は、返してもらえるかどうかを申請先の法務局に確かめてから準備してください。

運転免許証のコピーで済ませるときの作り方

コピーで出すときの決まり(裏面も写し、本人が記載)

住民票を取りに行く時間がない役員には、運転免許証などのコピーを本人確認証明書にする方法があります。商業登記規則第61条第7項は、公務員が作った証明書のほか、役員本人が「原本と相違がない旨を記載した謄本」も添付できると定めています。会社設立の必要書類を、役所に行かずに一つ減らせる方法です。

運転免許証のコピーを本人確認証明書にするとき
図:運転免許証のコピーを本人確認証明書にするとき

コピーで出す本人確認証明書は、役所で取得する必要書類ではないので、手数料もかかりません。そのかわり、本人の書き込みがない、裏面がない、といった形の不備が起きやすく、法務局から補正を求められる原因になります。綴じる前に、下の4つの手順をもう一度たどってください。

裏面には、住所の変更などが書き込まれていることがあります。表面だけでは現在の住所が分からない場合があるので、法務省は裏面もコピーするよう求めています。記載と記名は、本人確認証明書を出す役員本人が行います。会社の代表者がまとめて書いてしまうと、本人の謄本になりません。

  1. コピーする
    運転免許証の表と裏を、同じ紙かつながる紙に写す
  2. 書き込む
    余白に、本人が「原本と相違がない。」と書く
  3. 記名する
    その近くに本人が氏名を記す
  4. 照らし合わせる
    就任承諾書の住所・氏名と同じかを、代表者が確かめて綴じる

出典e-Gov法令検索「商業登記規則」2026年10月11日確認・第9条・第49条・第61条

就任承諾書の住所・氏名と一字一句そろえる

住所と氏名を一致させる(就任承諾書と見比べる)

必要書類としての本人確認証明書で一番つまずきやすいのは、書類の種類ではなく、記載の食い違いです。法務省の案内は、就任承諾書に書かれた取締役等の氏名及び住所と「同一の氏名及び住所」が記載されている証明書を添付する必要がある、としています。番地の書き方や建物名の有無まで、取得した書類と見比べておきます。

Q. 就任承諾書の住所を「1-2-3」と略して書いてしまいました。

A. 住民票の写しなどに載っている表記に合わせておくのが確実です。どこまでの違いが許されるかは、申請先の法務局に確かめてください。直し方そのものは、姉妹サイトの「会社設立 登記 定款」の担当です。

Q. 引っ越したばかりで、免許証の住所がまだ古いままです。

A. 就任承諾書の住所と免許証の住所が違うと、その免許証は使えません。新しい住所が載った住民票の写しを取得するほうが早い場合があります。

Q. 結婚前の氏で仕事をしていて、登記にも旧氏を載せたいです。

A. 法務省は、役員の旧氏を登記記録に併記するよう申し出る仕組みを案内しています。旧氏を記録すべきことを証する書面が別に要るので、同じページで書類を確かめてください。

株主総会の議事録に住所が書かれていない場合は、別途、本人が住所を書いて記名押印した就任承諾書が必要になる、と法務省は注で書いています。設立のときは発起人が役員を選ぶので場面は違いますが、「住所が書かれた書面」と「同じ住所の証明書」の組み合わせで確認する、という考え方は同じです。

オンライン申請なら、本人確認証明書を別に出さなくてよい場合がある

電子署名なら省ける場合(電子証明書とあわせて送る)

書面ではなく登記・供託オンライン申請システムで設立登記を出すなら、本人確認証明書を用意しなくて済む道があります。法務局が公開している取締役会設置会社の発起設立の添付書面一覧(2026年10月11日確認)によると、役員本人がPDFの就任承諾書に電子署名し、その電子証明書を申請とともに送信すれば、印鑑証明書も本人確認証明書も別に添付する必要はないとされています。会社設立の必要書類を紙で集める量が、その役員の分だけ減るわけです。

つまり、役員本人がマイナンバーカードなどの電子証明書で就任承諾書に電子署名できるなら、住民票を取得しに行く手間も、免許証をコピーして書き込む手間も省けます。使える電子証明書の種類や署名の手順は、申請前に法務局のページで最新の扱いを見ておくと安心です。

申請のしかたで変わる本人確認証明書の扱い(2026年10月11日確認)
申請のしかた 本人確認証明書 代わりに要るもの
書面で申請 印鑑証明書を出さない役員の分が必要 ―
オンライン申請(電子署名あり) 別途の提出は要らない 就任承諾書のPDFへの電子署名と電子証明書
オンライン申請(電子署名なし) 書面申請と同じく必要になる 書類の扱いは法務局に確認

紙で郵送する場合とオンラインの場合で必要書類全体がどう違うかは、「郵送 オンライン申請」の棚で比べています。

まとめ:印鑑証明書を出さない役員を数え、住民票かコピーかを選ぶ

対象の役員を先に数える(住民票かコピーかを選ぶ)

本人確認証明書は、会社設立の必要書類のなかでも「誰の分が要るか」で通数が決まる書類です。まず機関設計を決め、印鑑証明書を出さない役員を数え、その人ごとに住民票の写しを取りに行ってもらうか、運転免許証などのコピーで済ませるかを選びます。

  • 対象:取締役会なしは設立時監査役、取締役会ありは代表取締役以外の取締役と監査役
  • 住民票の写しは個人番号が記載されていないものを、1人1通
  • コピーで出すなら裏面も写し、本人が「原本と相違がない。」と記載して記名
  • 通知カードは使えない。マイナンバーカードは表面だけ
  • 電子署名と電子証明書を送るオンライン申請なら、別途の提出が要らない場合がある

以上は、2026年10月11日の時点で、法務省の本人確認証明書の案内、商業登記規則・住民基本台帳法の条文、法務局の記載例と添付書面一覧を読み合わせてまとめた内容です。合同会社の扱いや期限の考え方など、判断が分かれそうな点は、申請先の法務局に確かめてから取得を頼んでください。

役員の名前を縦に並べ、横に「印鑑証明書を出すか」の欄を作って、出さない人にだけ印を付けてみてください。印の付いた人が、本人確認証明書を用意する人です。その人に「住民票の写し(マイナンバーなし)を1通」か「免許証の両面コピーに一筆」のどちらがよいかを聞き、取りやすいほうを選んでもらいましょう。会社設立の必要書類は、頼む相手が決まると一気に集まり始めます。

他にもこのようなサイトで検索されていますので、ぜひ見てください

この記事のテーマと「必要書類」「会社設立」「取得」の語で実際に検索して見つかったサイトです(2026年10月11日確認)。掲載の順番は優劣を表すものではありません。

RSM汐留パートナーズ司法書士法人「取締役・監査役の就任と本人確認証明書」

本人確認証明書が必要になる場面と、住民票などの例をまとめた司法書士法人のブログ。

本人確認証明書に使える書類を種類ごとに説明する記事。

KOTORA JOURNAL「取締役の登記申請に必須!本人確認証明書の完全ガイド」

KOTORA JOURNAL「取締役の再任でも本人確認証明書が本当に不要な理由」

kotora.jp

再任の場合に本人確認証明書が要らない理由を説明する記事。

法務局(大阪法務局)「役員の就任・代表取締役等の辞任の登記の添付書面が変わります」(PDF)
平成27年2月27日からの本人確認証明書の添付を、図で説明した法務局のリーフレット。
city.nagoya.jp名古屋市「住民票の写し等・戸籍の附票の写し等の記載事項」

個人番号や本籍などを、特別の請求がない限り表示しない扱いを説明した市の案内。

06柏市「マイナンバー(個人番号)入り住民票の写しが必要なとき」

個人番号入りの住民票の写しを請求できる人と、提出先が限られることを示した市の案内。

city.minoh.lg.jp箕面市「住民票の写し」

記載事項ごとに省略の扱いと、個人番号入りを請求できる人をまとめた市のページ。

コンビニで取れる住民票の写しと、個人番号の記載の有無を選べることを示した区の案内。

板橋区「コンビニ交付での住民票の写しの取得」

堺市「個人番号(マイナンバー)入りの住民票の写しの交付について」

個人番号入りの写しを請求できる条件と、コンビニ交付での扱いを説明した市の案内。

西宮市「マイナンバー(個人番号)記載の住民票について」
個人番号を記載した住民票の請求のしかたと注意点を載せた市のページ。

大田区「住民票関係の証明書」

外国人住民の住民票の写しなど、住民票関係の証明書の請求方法をまとめた区のページ。

city.ota.tokyo.jp

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