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誰の・何を・何通・どこで取るかを、書類ごとに

印鑑証明

会社設立の印鑑証明書は何通?有効期限は?定款認証・設立登記・印鑑届書ごとに数える

  • 内容の確認日
  • 約13分
  • 『会社設立 必要書類の取り寄せ帳』編集部
印鑑証明書は何通?期限は? 定款認証・登記・印鑑届書で数える

早見カードこの記事に出てくる必要書類

印鑑登録証明書(定款認証の分)誰の:発起人何通:1人1通
印鑑登録証明書(設立登記の分)誰の:取締役会なし=設立時取締役/あり=設立時代表取締役何通:1人1通
印鑑登録証明書(印鑑届書の分)誰の:会社の代表者何通:登記と同時なら援用できる

会社設立の必要書類のうち、印鑑証明書だけは「何通取ればいいのか」「いつ取ったものまで使えるのか」がはっきりせず手が止まっている人向けの記事です。発起人や取締役になる家族に取得を頼む前に、自分の会社では誰の分が何通いるのかを数えられるように、提出先ごとに分けて書いています。

印鑑証明書が会社設立の必要書類になるのは3つの場面

印鑑証明書を出す3つの場面(定款認証・設立登記・印鑑届書)

会社設立の必要書類として求められる印鑑証明書は、会社の印鑑の証明ではなく、市区町村に登録した個人の実印の証明です。会社の印鑑の証明書は、設立の登記が済んでから法務局で取れるようになるもので、設立の手続には出てきません。正式な名前は「印鑑登録証明書」で、この記事では短く印鑑証明書とも呼びます。この書類が会社設立の必要書類として出てくるのは、次の3つの場面です。

①定款認証(公証役場)

株式会社の発起人が、定款に押した実印の証明として出す。合同会社には、この場面がない

②設立登記(法務局)

設立時取締役(取締役会を置く会社は設立時代表取締役)が、就任承諾書に押した印鑑の証明として出す

③印鑑届書(法務局)

会社の代表者が、会社の印鑑を届け出るときに、届書に押した個人の印鑑の証明として添える

1 書類の正式名称
印鑑登録証明書(印鑑証明書)
2 誰の書類か
発起人/設立時取締役(取締役会ありは設立時代表取締役)/会社の代表者
3 どこで取るか・誰が作るか
本人の住所地の市区町村。マイナンバーカードがあればコンビニ交付に対応する自治体も多い
4 何通いるか
場面ごとに1人1通。印鑑届書の分は、登記と同時に届け出れば申請書の分を援用できる
5 有効期限
定款認証は発行後3か月以内、印鑑届書は作成後3か月以内。就任承諾書の分は条文に期限の文言がない
6 費用
自治体ごと。例:札幌市は窓口400円・コンビニ200円(令和7年9月1日から)

3つの場面は、出す人も、根拠も、期限の決まり方も違います。ひとまとめに「3か月以内のものを2通」と覚えてしまうと、人数が多い会社や取締役会を置く会社で数え間違いが起きます。以下では、場面を一つずつ取り出して見ていきます。

何通かは「人」と「提出先」のかけ算で数える

何通いるかは表で数える(縦に人、横に提出先)

必要書類のなかでも印鑑証明書の通数は、会社全体で「何通」と考えるより、一人ずつ、出す先の数だけと考えたほうが確実です。縦に関係者の名前、横に定款認証・設立登記・印鑑届書の3列を書き、当てはまるます目に1を入れて合計すると、その人が取得する通数になります。

よくある形で数えてみる
図:よくある形で数えてみる

一人で株式会社をつくる場合、定款認証用に1通、設立登記用に1通を取得します。法務局の様式の印鑑届書には、申請書に付けた印鑑証明書を流用するときにしるしを付ける欄があり、登記の申請と同時に届け出る場合に限って使えます。この欄を使えば印鑑届書のための3通目は要らず、必要書類としての印鑑証明書は2通で足ります。

取締役会を置く会社では、設立登記で印鑑証明書を出すのは代表取締役だけです。上の例のCさんのように、発起人でも代表取締役でもない取締役は、印鑑証明書の代わりに住民票の写しなどの本人確認証明書を用意します。

メモ数えたあとに、念のため必要書類の分より1通ずつ余分に取得しておく人もいます。ただ、期限のある場面では古くなった余りは使えません。余分を持つより、提出の日取りに合わせて取りに行くほうが無駄がありません。

定款認証の印鑑証明書は「発行後3か月以内」

定款認証は発行後3か月以内(日本公証人連合会の案内)

株式会社の定款認証では、発起人が人違いでないことを確かめるために、実務上は印鑑登録証明書を出します。日本公証人連合会は、このとき出す証明書を発行から3か月以内のものに限ると案内しています。数える起点は、証明書に印字された発行日です。会社設立の必要書類のなかで、最初に期限が問題になるのがこの1通です。

定款認証までの印鑑証明書の段取り
図:定款認証までの印鑑証明書の段取り

公証人法施行規則は、令和8年3月10日施行の改正を経た条文がe-Gov法令検索に載っています。ネット上には別の期間を書いた古い記事も残っているので、期限は認証を受ける公証役場の案内に合わせるのが確実です。

定款認証を代理人に任せても、発起人それぞれの証明書はそろえる必要があります。日本公証人連合会の説明では、代理人の本人確認書類と委任状に加えて、任せた側の発起人全員分の証明書を出す扱いです。代理を頼んでも、発起人が取得する通数は減りません。

印鑑登録をしていない外国人が発起人になる場合、日本公証人連合会は、在留カード・運転免許証・パスポート・駐日領事による署名証明書なども本人確認の資料になると案内しています。海外に住む人の書類は、「海外在住 署名証明」の棚で扱います。

ここに注意印鑑登録をしていないと、そもそも印鑑登録証明書が取れません。実印をまだ登録していない発起人がいるなら、住所地の市区町村で登録を済ませてから、定款認証の日取りを決めてください。

出典日本公証人連合会「9-4 定款認証」2026年10月11日確認・必要書類・手数料・印鑑登録証明書3か月

法務局に出す印鑑証明書の期限は、書類によって違う

法務局の分は書類で期限が違う(印鑑届書は作成後3か月以内)

法務局に出す印鑑証明書には、印鑑届書に添えるものと、就任承諾書に押した印鑑の証明として登記申請書に添えるものがあります。会社設立の必要書類として同じ日に出すことが多いのですが、期限の決まり方は別々です。

法務局に出す印鑑証明書の期限(2026年10月11日に条文を確認)
添える書類 期限 根拠の文言
印鑑届書 作成後3か月以内 商業登記規則第9条第5項第1号「市町村長…の作成した証明書で作成後三月以内のもの」
就任承諾書の印鑑の証明(登記申請書) 期限の文言なし 商業登記規則第61条第4項「…押印した印鑑につき市町村長の作成した証明書を添付しなければならない」

法務局の添付書面の一覧も、印鑑届書に付ける証明書は作成から3か月以内のものとしています。これに対して、就任承諾書の分の証明書には、条文にも記載例にも期間を区切る言葉が見当たりません。

ただし、実際には一人で設立する会社の多くが、就任承諾書の分を印鑑届書に援用します。援用するなら、その1通は印鑑届書の期限、つまり作成後3か月以内を満たしている必要があります。結果として、法務局に出す印鑑証明書も3か月以内のものをそろえておくのが安全です。

Q. 印鑑届書と登記申請書で、同じ1通を使い回せますか?

A. 登記の申請と同時に印鑑を届け出るなら、印鑑届書の欄にしるしを付けて、申請書に付けた証明書を援用できます。別の日に届け出るなら、印鑑届書の分を改めて取得します。

Q. 期限を過ぎていることに当日気づいたら?

A. 期限のある場面では、その証明書は使えません。住所地の市区町村で取得し直してから出し直すことになるので、提出の前日に発行日を見直しておくと安心です。

Q. 引っ越したばかりで、必要書類の住所が新旧で食い違っています。

A. 印鑑登録は住所地の市区町村でするものです。転居した人は、新しい住所地で登録と取得をしたうえで、定款や就任承諾書に書く住所と証明書の住所が合っているかを確かめてください。

メモ期限の数え方(起算日や、期間の最終日が休日にあたる場合など)で迷ったら、申請先の法務局に問い合わせるか、司法書士に相談してください。

出典e-Gov法令検索「商業登記規則」2026年10月11日確認・第9条・第49条・第61条

取締役会のあり・なしで「誰の分」が入れ替わる

取締役会のあり・なしで変わる人(代表取締役だけか、全員か)

株式会社の会社設立では、取締役会を置くかどうかで、設立登記の印鑑証明書を取得する人が入れ替わります。商業登記規則第61条第5項が、取締役会設置会社について「設立時取締役」を「設立時代表取締役」と読み替えているためです。

設立登記で印鑑証明書を出す人
図:設立登記で印鑑証明書を出す人

印鑑証明書を出さない役員がいる会社では、代わりの必要書類として本人確認証明書を用意します。取締役会設置会社の記載例は、その対象を印鑑証明書を添付しない設立時取締役と設立時監査役としています。住民票の写しを取得してもらうか、運転免許証の両面のコピーに本人が「原本と相違ない」と書いて記名したものを出すのが代表的な方法です。

発起人の分は、取締役会の有無に関係なく発起人全員に必要です。取締役会を置く会社では、発起人でもある取締役は定款認証用の1通だけ、発起人でない取締役は0通という人が出てきます。

取得する場所:市区町村の窓口とコンビニ

窓口かコンビニか(マイナンバーカードがあれば早い)

印鑑登録証明書は、住所地の市区町村で取得します。窓口での請求のしかたは自治体の案内に従い、マイナンバーカードを持っていれば、コンビニのキオスク端末(マルチコピー機)で取得できる自治体もあります。地方公共団体情報システム機構の案内では、端末の「行政サービス」から始めて、マイナンバーカードを置き、暗証番号を入れて本人確認をする流れです。

印鑑登録証明書の手数料の例(2026年10月11日確認)
自治体の例 窓口 コンビニ交付 確認した案内
札幌市 1通400円 1通200円 令和7年9月1日からの手数料
練馬区 コンビニより100円高い(区の案内) 1通200円 毎日6:30〜23:00

練馬区のページは、コンビニでの交付にはマイナンバーカードが要り、通知カードや印鑑登録証では利用できないと注意しています。手数料も使える時間帯も自治体ごとに違うので、発起人や取締役には、それぞれが住む市区町村のページを見てから出かけるよう伝えてください。

印鑑証明書を取得する前の確認
図:印鑑証明書を取得する前の確認

出典札幌市「印鑑登録証明書」2026年10月11日確認・自治体の例

オンライン申請では印鑑証明書を出さなくてよい場合がある

オンライン申請と印鑑証明書(電子署名と電子証明書)

登記をオンラインで申請する場合は、そろえる必要書類の顔ぶれが変わることがあります。法務局の「株式会社設立登記申請書(取締役会設置会社の発起設立)」の添付書面一覧には、就任承諾書に代わる情報(PDFファイル)に就任を承諾した者が電子署名を付け、電子証明書もあわせて送ったときは「別途印鑑証明書を提出する必要はありません」と書かれています。

同じページは、本人確認証明書についても、同じ条件で別途の提出は要らないとしています。電子証明書を使って役員本人が電子署名できるなら、紙の印鑑証明書を取得しに行く手間が減ります。どの電子証明書が使えるかは、法務局の案内で確かめてください。

  1. 就任を承諾する人が、PDFの就任承諾書に電子署名を付ける
  2. その人の電子証明書を、申請とあわせて送信する
  3. この条件を満たした役員の分は、印鑑証明書と本人確認証明書の別途の提出が要らない

印鑑届書は、オンライン申請の場合でも、余白に申請番号または受付番号を書いて登記所に持参または送付する方法がとれます。登記の申請と印鑑の提出をオンラインで同時に行う方法もある、と同じページは案内しています。郵送とオンライン申請の必要書類の違いは、「郵送 オンライン申請」の棚で詳しく扱います。

取得を頼むメモの例:発起人2人・取締役会なしの会社

頼むときのメモの例(名前・通数・日付を書く)

ここでは、AさんとBさんの2人が発起人になり、2人とも取締役に就く、取締役会を置かない株式会社を例にします。代表取締役はAさんで、登記は書面で申請し、印鑑届書も同じ日に出す予定です。会社設立の必要書類のうち、印鑑証明書に関する部分だけを書き出すと、次のようになります。

発起人2人・取締役会なし・書面申請の例
人 定款認証 設立登記 印鑑届書 合計
Aさん(代表取締役) 1通 1通 援用(0通) 2通
Bさん(取締役) 1通 1通 ― 2通

Bさんに渡すメモには、通数だけでなく、取りに行く日の目安も書きます。公証役場での認証日が決まっているなら、その日から3か月以内に収まる日を選び、「この日以降に2通」と伝えます。定款に押す実印と、証明書の印影が同じ印鑑であることも念を押しておくと、当日の差し戻しを避けられます。

  1. 書類の名前
    印鑑登録証明書(市区町村で取る、個人の実印の証明)
  2. 通数
    2通(公証役場用と法務局用)
  3. 取る日
    定款認証の予定日から逆算して3か月以内に収まる日
  4. 持っていくもの
    印鑑登録証、またはコンビニならマイナンバーカードと暗証番号

同じ会社で取締役会を置くことにした場合は、Bさんの設立登記の欄が本人確認証明書に変わり、印鑑証明書は定款認証の1通だけになります。機関設計を決めてからメモを書くと、取得し直しを防げます。

まとめ:期限の短い順に、提出の日から逆算して取得する

提出日から逆算して取る(3つの場面を1枚の表に)

会社設立の必要書類のなかで、印鑑証明書は「誰の分か」「どこに出すか」「いつまでのものが使えるか」が場面ごとに違う書類です。人と提出先の表を作って数え、期限のある場面に合わせて取得の日を決めると、取り直しを避けられます。

  • 定款認証:発起人全員の分。発行後3か月以内(日本公証人連合会の案内)
  • 設立登記:取締役会なしは設立時取締役全員、ありは設立時代表取締役の分
  • 印鑑届書:代表者の分で作成後3か月以内。登記と同時なら申請書の分を援用できる
  • オンライン申請で電子署名と電子証明書を送れば、別途の提出が要らない場合がある
  • 手数料と取得できる時間は自治体ごとに違う

この記事は2026年10月11日に、商業登記規則・法務局の記載例と添付書面一覧・日本公証人連合会の案内の原文で確認した内容です。期限の扱いや必要な通数は、提出先の公証役場と法務局で最新の案内を確かめてから取得してください。

出典法務局「印鑑(改印)届書」2026年10月11日確認・注4 作成後3か月以内

発起人と役員の名前を書き出して、定款認証・設立登記・印鑑届書の3列にしるしを付けてみてください。しるしの数が、その人に取得してもらう印鑑証明書の通数です。表ができたら、提出の予定日から3か月以内に収まる日を選んで、家族や共同経営者に「この日以降に取ってきてほしい」と伝えましょう。会社設立の必要書類のなかでも、期限のある書類から段取りを固めていくと、全体の準備が落ち着いて進みます。

他にもこのようなサイトで検索されていますので、ぜひ見てください

この記事のテーマと「必要書類」「会社設立」「取得」の語で実際に検索して見つかったサイトです(2026年10月11日確認)。掲載の順番は優劣を表すものではありません。

設立で使う印鑑証明書の期限の数え方を説明する司法書士法人のブログ。

RSM汐留パートナーズ司法書士法人「株式会社設立時に使用する印鑑証明書の有効期限と計算方法」

新日本法規「登記申請書に添付する印鑑証明書の有効期限はどれだけか」

sn-hoki.co.jp

登記申請書に添える印鑑証明書の期限を扱う法規出版社の記事。

freee「会社設立時に必要な印鑑証明書の発行方法とは?登記申請に必要な枚数も解説」
印鑑証明書の発行方法と、公証役場・法務局に出す通数を説明する記事。
biz.moneyforward.comマネーフォワード クラウド会社設立「会社設立時における印鑑証明書の発行方法や登記申請に必要な枚数を解説」

印鑑証明書の発行方法と、登記申請に要る枚数をまとめた記事。

06MONEYIZM「会社設立と事業活動を円滑にする印鑑の作成方法と印鑑証明書の取得方法」

会社の印鑑づくりと、印鑑証明書の取得方法を説明した記事。

yayoi-kk.co.jp弥生「定款認証の必要書類は?電子定款の場合や公証役場の手続きについて解説」

定款認証に持っていく書類と、電子定款の場合の違いを説明している記事。

実印の登録をしていなかったために定款認証を受けられなかった事例を紹介している。

辻・本郷会社設立センター「公証役場へ行ったが、実印の登録をしていなかったので定款の認証を受けることができなかった」

@SOHO「法人の印鑑登録に要るもの|個人の印鑑証明書も要る」

法人の印鑑登録で、個人の印鑑証明書がなぜ要るかを説明したページ。

相模原市「印鑑登録証明書」
市の窓口で印鑑登録証明書を取得するときに必要なものと手数料の案内。

札幌市「印鑑登録証明書」

窓口とコンビニ交付で手数料が違うことを示している市の案内ページ。

city.sapporo.jp

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