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誰の・何を・何通・どこで取るかを、書類ごとに

法務局

会社設立で法務局に出す必要書類の全体像|申請書・添付書面・印鑑届書の3つの束で整理

  • 内容の確認日
  • 約12分
  • 『会社設立 必要書類の取り寄せ帳』編集部
法務局に出す必要書類 3つの束で全体をつかむ

早見カードこの記事に出てくる必要書類

設立登記申請書(収入印紙貼付台紙つき)誰の:会社(代表者が申請人)何通:1通
登記すべき事項(別紙またはCD-R等)誰の:会社何通:1件につき1つ
定款誰の:会社(株式会社は認証済み)何通:1通
就任承諾書・選定書面などの添付書面誰の:役員・社員何通:会社の形で変わる
印鑑届書誰の:会社の代表者何通:1通(書面申請のとき)

定款や払込みの準備が進み、いよいよ法務局へ設立登記を申請する段階に来た人のための記事です。法務局の窓口に持っていく、あるいは郵送する書類を一つの束にまとめる前に、何が申請書の一部で、何が添付書面で、何が別の届出なのかを見分けられるように、会社設立の必要書類を提出先の側から並べ直しました。

法務局に出す書類は「申請書」「添付書面」「印鑑届書」の3束

法務局に出す3つの束(申請書・添付書面・印鑑届書)

会社設立の登記で法務局に提出する必要書類は、役割で分けると3つの束になります。一つ目は申請書そのもので、登記すべき事項の別紙や媒体、登録免許税分の印紙を貼り付ける台紙も、この束の一員です。二つ目は、申請の中身が正しいことを裏付ける添付書面です。三つ目は、会社の印鑑を登記所に届け出る印鑑届書で、これは登記の申請とは別の届出として扱われます。

法務局に出す必要書類の3つの束
図:法務局に出す必要書類の3つの束

この3つを区別しておくと、取得や作成の段取りが立てやすくなります。申請書の束は、ほとんどを最後に作ります。添付書面の束は、市区町村で取得する証明書と自分で作る書面が混ざっていて、一番時間がかかります。印鑑届書は、会社の印鑑ができあがっていないと作れません。

会社設立の必要書類を一覧表で眺めると、十数種類が横並びになり、どれが申請書の一部なのか分からなくなりがちです。束に分けて考えると、「添付書面がそろわないから申請書が作れない」「印鑑ができていないから印鑑届書だけ残った」といった詰まりの原因がすぐに見えてきます。

法務局は、会社の設立年月日は登記所が設立登記の申請を受け付けた日になると案内しています。必要書類がそろった日がそのまま会社の誕生日につながるので、3つの束を同じ日にそろえられるよう、逆算して準備を進めましょう。

申請書の束:登記すべき事項はCD-Rで出すこともできる

申請書と登記すべき事項(別紙かCD-Rか)

設立登記申請書には、商号・本店・登記の事由・登記すべき事項・課税標準金額・登録免許税・添付書類などを書きます(商業登記法第17条第2項)。このうち「登記すべき事項」は量が多いため、申請書に直接書く代わりに、別紙や電磁的記録媒体(CD-R・DVD-Rなど)で出す方法が用意されています。

6点セット:登記すべき事項を記録した電磁的記録媒体(CD-R等)
1 書類の正式名称 登記すべき事項を記録した電磁的記録媒体(CD-R等)
2 誰の書類か 会社(申請人)
3 どこで取るか・誰が作るか 自分で作成する。入力例は法務省のページに掲載(2026年10月11日確認)
4 何通いるか 1件の申請につき1枚
5 有効期限 期限の定めはない
6 費用 手数料はかからない(媒体代のみ)

法務省は、この媒体は「申請書の一部」になるので、中身を別に印刷して添付する必要はないと説明しています。テキスト形式のファイルで、文字コードはシフトJISの全角、1枚の媒体には1件の申請分だけを記録し、申請人の氏名(会社なら商号)を書いた紙を媒体に貼る、といった作り方の決まりもあります。オンラインで登記すべき事項を先に送る方法もあります。

6点セット:収入印紙貼付台紙(登録免許税の納付)
  • 1書類の正式名称:収入印紙貼付台紙(登録免許税の納付)
  • 2誰の書類か:会社(申請人)
  • 3どこで取るか・誰が作るか:申請書の様式に含まれる。収入印紙は郵便局などで購入
  • 4何通いるか:申請書にとじ込んで1枚
  • 5有効期限:期限の定めはない
  • 6費用:登録免許税:株式会社は資本金の額の1,000分の7(最低15万円)、合同会社は同じ計算で最低6万円(国税庁 No.7191)
ここに注意台紙に貼った印紙へ自分で割印を押すのは禁物です。法務局の注意事項によれば、割印や汚れのある印紙は納付に使えません。また申請書が複数枚にわたるなら、ページの境目ごとに、申請書と同じ印鑑で契印を押してつなげます。

添付書面の束(株式会社):商業登記法第47条の順に並べる

株式会社の添付書面(取締役会の有無で人が変わる)

株式会社の設立登記の添付書面は、商業登記法第47条第2項に列挙されています。定款、払込みがあったことを証する書面、設立時代表取締役の選定に関する書面、設立時取締役などの就任を承諾したことを証する書面などです。これに、商業登記規則が求める印鑑証明書(第61条)と本人確認証明書が加わります。

株式会社(発起設立)の主な添付書面(法務局の記載例・添付書面一覧、2026年10月11日確認)
添付書面 取締役会なし 取締役会あり どこで取る・作る
定款(公証人の認証済み) 1通 1通 自分で作成→公証役場で認証
設立時代表取締役を選定したことを証する書面 1通 1通 自分で作成
就任承諾書 設立時取締役(と監査役) 設立時取締役・代表取締役(と監査役) 自分で作成
印鑑証明書 設立時取締役の人数分 設立時代表取締役の分 市区町村で取得
本人確認証明書 設立時監査役の分 印鑑証明書を付けない取締役・監査役の分 市区町村で取得、またはコピーに本人が原本証明
払込みを証する書面 1通 1通 自分で作成+通帳の写し

発起人の同意書、調査報告書、資本金の額の計上に関する証明書、委任状は、条件を満たしたときだけ必要書類に加わります。どの条件で増えるかは、同じ棚の「条件しだいで増える添付書面」の記事で判定できるようにしています。

株式会社の会社設立では、この添付書面の束をそろえるために、公証役場と市区町村の両方へ足を運ぶことになります。定款は公証役場で認証を受けたもの、印鑑証明書は市区町村で取得したもの、就任承諾書や選定の書面は自分で作るもの、と出どころが三つに分かれるので、必要書類ごとに「どこから来るか」を書き添えた一覧を作っておくと、抜けを見つけやすくなります。

メモ取締役会を置くかどうかで、印鑑証明書を取得する人が入れ替わります(商業登記規則第61条第4項・第5項)。役職ごとの数え方は「取締役 代表取締役 役員」の棚で詳しく扱っています。

出典e-Gov法令検索「商業登記法」2026年10月11日確認

添付書面の束(合同会社):代表社員の書類が中心

合同会社の添付書面(定款の認証はいらない)

合同会社の設立登記では、添付書面の束がぐっと薄くなります。商業登記法第117条は、合同会社の設立の登記の申請書に、出資に係る払込みと給付があったことを証する書面を添付するよう求めています。法務局の記載例の添付書類欄は、定款、代表社員・本店所在地・資本金を決定したことを証する書面、代表社員の就任承諾書、払込みがあったことを証する書面、資本金の額の計上に関する代表社員の証明書、委任状(代理人による申請のとき)の順です。

合同会社の添付書面(記載例とオンライン申請の添付書面一覧より)
添付書面 要る条件 誰の書類か
定款 必ず(公証人の認証は要らない) 社員になろうとする者全員
決定書 代表社員・資本金・本店の番地を定款で決めていないとき 業務執行社員
代表社員の就任承諾書 互選などで代表社員を定めたとき 代表社員
払込みがあったことを証する書面 必ず。代表社員作成の出資金領収書でもよい 代表社員が作成

株式会社のように役職ごとの証明書を集める欄は、合同会社の記載例にはありません。役所の窓口へ行く用事は、紙で申請する場合に代表社員が自分の印鑑証明書を取りに行く程度です。合同会社の必要書類の全体は、「合同会社」の棚のハブ記事でまとめています。

株式会社と比べたとき、合同会社の会社設立で法務局に出す書類が少ないのは、定款の認証と役員ごとの証明書がないためです。そのぶん、定款の記載しだいで追加の書面が出たり消えたりするので、提出前に定款の中身と添付書面の対応を一度照らし合わせてください。

印鑑届書:申請書とは別の届出として出す

会社の印鑑を届け出る(代表者個人の証明を添える)

印鑑届書は、会社の代表者が会社の印鑑(いわゆる代表者印)を登記所に届け出るための書類です。法務局の添付書面一覧は、代表者本人が書面で申請する場合や、代理人の委任状を書面で出す場合には、それぞれの書面に「登記所に提出した印鑑」を押さなければならないとしています。つまり書面で申請するなら、印鑑届書は事実上欠かせない必要書類です。

1 書類の正式名称
印鑑(改印)届書
2 誰の書類か
会社の代表者(株式会社は代表取締役、合同会社は代表社員)
3 どこで取るか・誰が作るか
法務局ホームページの申請書様式のページに、会社の種類ごとの様式と記載例がある(2026年10月11日確認)
4 何通いるか
1通
5 有効期限
届書自体は期限なし。ただし一緒に出す代表者個人の印鑑証明書は、市区町村長の作成から3か月を過ぎていないもの(商業登記規則第9条第5項第1号)
6 費用
登記所への印鑑の届出は無料

届書の様式には、登記申請書に添付した印鑑証明書を援用するときに印を付ける欄があります。援用できるのは、登記の申請と同時に印鑑を届け出る場合に限られます。別の日に届け出るなら、代表者個人の印鑑証明書をもう一度取得することになります。

会社の印鑑そのものの作り方や、設立後に取る会社の印鑑証明書は、姉妹サイト「会社設立の印鑑」のテーマです。オンラインで申請する場合の印鑑届書の扱い(余白に申請番号を書いて持参・送付する方法、オンラインで同時に届け出る方法)は、「郵送 オンライン申請」の棚で扱っています。

どこの法務局に、どの方法で出すか

管轄の法務局を確かめる(窓口・郵送・オンライン)

会社設立の必要書類を出す先は、本店の所在地を管轄する登記所です。同じ都道府県でも、市区町村によって管轄の支局・出張所が分かれていることがあるので、法務局の「管轄のご案内」で本店所在地を引いて確かめます。管轄の違う法務局に出すと受け付けてもらえません。

出し方と必要書類の形(法務省・法務局の案内、2026年10月11日確認)
出し方 必要書類の形 気をつけること
窓口へ持参 紙の申請書と添付書面、印鑑届書 受け付けた日が設立年月日になる
郵送 同じ書類を封筒で送る 法務局が受け付けた日が設立年月日。発送日とずれることがある
オンライン 申請情報と電子署名付きのPDF 添付書面だけ紙で持参・送付する方法もある

法務省の合同会社の手続案内は、登記の申請を「書面(持参又は郵送)又はオンライン」でできるとしています。株式会社では、令和3年2月15日から、定款認証と設立登記の申請をオンラインで同時に行うこともできるようになりました。どの出し方を選んでも、そろえる書類の中身は大きく変わりませんが、紙で取得する証明書が減る場合があります。

郵送で出す場合は、法務省の「商業・法人登記の郵送申請について」の案内も確かめておくと安心です。会社設立の必要書類を一つの封筒にまとめて送るので、申請書・添付書面・印鑑届書のどれかを入れ忘れると、補正の連絡を待つことになります。

法務局に出すまでの流れ
図:法務局に出すまでの流れ

出典法務局「管轄のご案内」2026年10月11日確認

出したあとに起きること:補正・原本還付・登記中の証明書

提出後の3つの注意(補正・原本還付・登記中)

必要書類を出したら終わり、ではありません。法務局は、申請書や添付書面に不足や誤りがあると、申請人や代理人に連絡をします。これを補正といい、連絡に従って直したり、足りない書類を出し直したりします。登記完了予定日までに連絡がなければ、補正はなく登記が完了したと考えてよい、と法務局は案内しています。

もう一つ知っておきたいのは、登記の手続が終わるまでのあいだ、原則としてその会社の登記事項証明書や印鑑証明書が発行されないことです。銀行口座の開設などで会社の証明書を使う予定がある人は、登記完了予定日を法務局のホームページで確かめてから段取りを組みます。

添付書面の原本を手元に残したいときは、原本還付を請求できます(商業登記規則第49条)。原本のコピーに「原本に相違ありません」と書いて記名したものを、原本と一緒に出すのが法務局の案内する方法です。どの書類が還付を受けられるかは、「原本 返却 原本還付」の棚で扱っています。

提出前と提出後に確かめること
図:提出前と提出後に確かめること

出典e-Gov法令検索「商業登記規則」2026年10月11日確認・第9条・第49条・第61条

まとめ:束ごとにそろえ、最後に1つにまとめる

束ごとにそろえて提出(申請日が設立年月日)

会社設立で法務局に出す必要書類は、申請書の束・添付書面の束・印鑑届書の3つに分けて考えると、何をいつ取得し、何をいつ作ればよいかがはっきりします。株式会社は添付書面の束が厚く、取締役会の有無で印鑑証明書を取得する人が変わります。合同会社は添付書面が薄く、代表社員の書類が中心です。

  • 登記すべき事項は別紙のほか、CD-R等に記録して出せる(媒体が申請書の一部になる)
  • 添付書面は、株式会社は商業登記法第47条、合同会社は同法第117条と記載例が目安
  • 印鑑届書は申請と同時なら、申請書に付けた印鑑証明書を援用できる
  • 出し先は本店所在地を管轄する登記所。受付の日が設立年月日

会社設立の必要書類は、出す順番ではなく、そろう順番で管理するのがこつです。市区町村で取得する証明書は期限のあるものから、自分で作る書面は定款の内容が固まってから、印鑑届書は会社の印鑑ができてから、と束ごとに着手の合図が違います。

この記事は、2026年10月11日に商業登記法・商業登記規則の条文、法務局の記載例と添付書面一覧、法務省の案内で確かめた内容です。取扱いや様式が今後変わる可能性もあります。束をまとめ終えたら、出す前に管轄の登記所のページを開き直し、当てはまるか判断がつかない書類は登記所の相談窓口か司法書士に尋ねてから提出しましょう。

机の上に封筒を3つ用意して、「申請書」「添付書面」「印鑑届書」と書いてみてください。そろった書類から封筒に入れていけば、足りないものが一目で分かります。添付書面の封筒が埋まらないうちは、市区町村で取得する証明書か、自分で作る書面のどちらが残っているかを確かめましょう。3つの封筒がそろった日が、会社設立の申請に出かけられる日です。

他にもこのようなサイトで検索されていますので、ぜひ見てください

この記事のテーマと「必要書類」「会社設立」「取得」の語で実際に検索して見つかったサイトです(2026年10月11日確認)。掲載の順番は優劣を表すものではありません。

起業ログ「会社設立に必要な書類一覧 | 定款認証と法人登記の手続きごとに解説」

公証役場での定款認証と法務局での登記に分けて、必要書類と費用を並べた記事。

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辻・本郷 税理士法人の起業ガイド「法人設立登記とは?その流れや必要書類、申請方法や専門家選びを解説」

freee「会社設立に必要な書類は主に11種類!一覧リストや作成・提出方法をわかりやすく紹介」

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書類を11種類に絞り、作成と提出の方法を一覧リストにした解説。

弥生「会社設立の法務局における手続きは?法人登記の流れに沿って解説」
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06鮎澤パートナーズ「法人設立登記の流れ6ステップ|必要書類・費用・オンライン申請の方法」

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zeiri4.com税理士ドットコム「会社設立に必要な登記申請書や添付書類の書き方を解説【図解】」

登記申請書と添付書類の並びを図で示した解説。書類の全体像をつかむのに向く。

ジェトロ「会社設立の手続き 各種申請様式サンプル 株式会社設立登記申請書」(PDF)

日本貿易振興機構が対日投資向けに公開している、株式会社設立登記申請書のサンプル。

ゴールドオンライン「司法書士が教える『会社設立』の手順 登記申請~登記完了後に求められる対応」
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J-Net21「株式会社の設立手続き」

中小企業基盤整備機構の起業マニュアル。株式会社の設立手続きの段取りと用意する書類を順に追える。

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