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誰の・何を・何通・どこで取るかを、書類ごとに

合同会社

合同会社の会社設立に要る必要書類の全体像|代表社員の書類・取得先・通数を法務局の記載例で整理

  • 内容の確認日
  • 約13分
  • 『会社設立 必要書類の取り寄せ帳』編集部
合同会社の必要書類 全体像と取得先を一枚に

早見カードこの記事に出てくる必要書類

定款誰の:社員になろうとする者全員何通:1通(認証は不要)
代表社員・本店所在地・資本金の決定書誰の:業務執行社員何通:定款に定めがないとき1通
代表社員の就任承諾書誰の:代表社員何通:互選で選んだとき1通
払込みがあったことを証する書面誰の:会社(代表社員が作成)何通:1通
印鑑届書+印鑑登録証明書誰の:代表社員何通:書面申請で各1通

合同会社という形で会社設立をすると決めたものの、株式会社向けの説明ばかりが目に入り、自分に関係のある必要書類がどれなのか見分けがつかない人に向けて書きました。代表社員になる本人が一人で準備する場合も、出資者が複数いる場合も、最初にこのページで全体の枚数と取得先をつかみ、細かい条件はほかの記事で確かめる、という使い方を想定しています。

合同会社の必要書類が株式会社より少なくて済む理由

合同会社は公証役場へ行かない(定款の認証がいらない)

合同会社の会社設立で用意する書類が少なめになる一番の理由は、定款の認証がないことです。日本公証人連合会は、合名会社・合資会社・合同会社といった持分会社の定款は「公証人の認証を必要としません」と案内しています。株式会社なら公証役場に出す定款の通数や、発起人の印鑑登録証明書の期限まで気にかける必要がありますが、合同会社ではその工程がまるごと抜けます。

もう一つの理由は、役員という立場がないことです。合同会社では出資する人が「社員」となり、そのなかから業務を執行する社員と、会社を代表する社員(代表社員)が決まります。株式会社のように取締役・監査役ごとに就任承諾書や本人確認証明書をそろえる仕組みではないため、役職の数だけ書類が増えることはありません。

公証役場の工程がない

定款は社員になろうとする人が作り、全員が署名または記名押印すれば足りる

提出先は法務局だけ

設立の登記をすることで会社が成立する。そろえた書類はすべて本店所在地を管轄する法務局へ

市区町村で取得するのは少ない

書面で申請するなら、代表社員の印鑑登録証明書が中心になる

ただし、少ないからといって省略してよい書類があるわけではありません。必要書類のどれかが欠けると補正の連絡が来て、その分だけ会社の成立が遅れます。以下では、法務局の記載例に並ぶ順番に沿って、合同会社の必要書類を一つずつ確かめていきます。

出典日本公証人連合会「9-4 定款認証」2026年10月11日確認・必要書類・手数料・印鑑登録証明書3か月

法務局に出す添付書類を記載例の順に並べる

記載例に並ぶ添付書類(令和8年8月14日更新版)

合同会社の申請書の記載例は、法務局ホームページの様式ページの第3(持分会社)の欄にあります。2026年10月11日に開いたところ、合同会社設立登記申請書は【R8.8.14更新】と表示されていました。その記載例の「添付書類」欄には、次の書類が並んでいます。会社設立の必要書類のうち、法務局に提出するものはこの一覧が基準になります。

合同会社設立登記申請書の添付書類(法務局の記載例、2026年10月11日確認)
添付書類 誰が作る・どこで取る 記載例の通数 要る条件
定款 社員になろうとする者が作成 1通 必ず
代表社員、本店所在地及び資本金を決定したことを証する書面 業務執行社員が作成 1通 定款で決めていない事項があるとき
代表社員の就任承諾書 代表社員が作成 1通 互選などで代表社員を定めたとき
払込みがあったことを証する書面 代表社員が作成(通帳の写しや領収書を添える) 1通 必ず
資本金の額の計上に関する代表社員の証明書 代表社員が作成 1通 出資が金銭のみなら添付不要の案内あり
委任状 代表社員が作成 1通 代理人に申請を頼むときだけ

表の右端の「要る条件」が、合同会社の必要書類を数えるときの肝です。決定書と就任承諾書は、定款の書き方しだいで要らなくなることがあります。資本金の計上の証明書は、記載例の欄には1通とある一方、法務省の手続案内は、出資がお金だけなら添付しなくてよいという立場です。現物出資のない合同会社でこの証明書を付けるかどうかは、出す前に管轄の法務局へ問い合わせて決めるのが確実です。

合同会社の必要書類がそろうまで
図:合同会社の必要書類がそろうまで

このほか、申請書と一緒に登録免許税の収入印紙を貼った台紙を出します。定款や申請書をどう書くかは、記載例の読み解きを含めて姉妹サイト「会社設立 登記 定款」に譲り、ここでは要るかどうかと入手先だけを扱います。

社員の人数と役割で、決定書と就任承諾書の要否が変わる

社員の人数で変わる書類(決定書と就任承諾書)

法務局はオンライン申請向けに、社員が2名の合同会社を例にした添付書面情報の一覧を出しています。そこでは、二人とも業務執行社員でそのうち一人が代表社員の場合と、業務執行社員が一人だけでその人が代表社員の場合とで、並ぶ書類が違います。後者には、代表社員の就任承諾書の行がありません。

法務局「合同会社の設立の登記申請(オンライン申請)に必要な添付書面情報」をもとに整理
社員の形 決定書 代表社員の就任承諾書
社員1人(その人が業務執行社員・代表社員) 代表社員・資本金・本店の所在場所を定款で決めていなければ要る 互選で選んだときに要る。一人だけの場合の扱いは申請先の法務局で確認
社員2人・どちらも業務執行社員・互選で代表社員 定款で決めていなければ要る(業務執行社員2名が電子署名) 要る(互選で定めた場合)
社員2人・業務執行社員は1人で、その人が代表社員 定款で決めていなければ要る(業務執行社員1名が電子署名) 一覧に載っていない

決定書が要る条件として、同じページは「代表社員,資本金の額が定款に定められていない場合や,本店所在地について最小行政区画までしか定款に定められていない場合」を挙げています。定款に「本店を○県○市に置く」とだけ書いたなら、番地までの所在場所を別に決めた書面が必要書類に加わる、ということです。

メモ出資者に会社などの法人が入るときは、記載例の注にあるとおり、その法人の登記事項証明書と、職務執行者を選んだ書面・本人の就任承諾書が増えます。登記事項証明書は、同じ登記所に登記がある法人か、申請書に会社法人等番号を書けば添付を省けます。法人を社員にする組み立ては姉妹サイト「子会社 設立」で扱うテーマです。

社員が複数いる合同会社の必要書類については、決定書や就任承諾書の要否をもう一歩踏み込んで判定する記事を、同じ棚に用意しています。

代表社員が取得する印鑑登録証明書と印鑑届書

代表社員の印鑑の証明(書面申請なら印鑑届書に添える)

合同会社の会社設立で、市区町村の窓口やコンビニで取得する書類は多くありません。書面で申請する場合、代表社員は会社の印鑑を届け出る印鑑届書を出し、そこに押した個人の実印について印鑑登録証明書を添えます。法務省は、この証明書は作成から3か月以内のものに限ると案内しています(商業登記規則第9条第1項・第5項)。

6点セット:代表社員個人の印鑑登録証明書
1 書類の正式名称 代表社員個人の印鑑登録証明書
2 誰の書類か 代表社員(会社の印鑑を届け出る本人)
3 どこで取るか・誰が作るか 代表社員が住民登録をしている市区町村の窓口。対応していればコンビニのマルチコピー機でも可
4 何通いるか 書面申請なら印鑑届書用に1通
5 有効期限 市区町村長が作成してから3か月以内のもの(商業登記規則第9条第5項第1号)
6 費用 市区町村で異なる。例:千葉市は窓口1通300円(2026年10月11日に市のページで確認)
1 書類の正式名称
印鑑届書(印鑑(改印)届書)
2 誰の書類か
会社の代表者(代表社員)
3 どこで取るか・誰が作るか
様式は法務局ホームページの申請書様式のページ、合同会社3-1の欄からPDFかExcelで入手(2026年10月11日確認)
4 何通いるか
1通
5 有効期限
届書そのものに期限はない。添える印鑑証明書は作成後3か月以内
6 費用
届出に手数料はかからない

株式会社と違って、合同会社の添付書類の一覧には、社員一人ひとりの印鑑証明書や本人確認証明書が出てきません。代表社員でない社員に「印鑑証明書を取得してきて」と頼む前に、自分の会社で本当に要るのかを、法務局の記載例と照らし合わせてください。

ここに注意法務局の書面申請の注意事項には、申請書(代理人による申請なら委任状)に「登記所に提出した印鑑」を押すよう書かれています。つまり、書面で出す場合は印鑑届書と印鑑証明書が実質的に欠かせない必要書類になります。

出典法務局「印鑑(改印)届書」2026年10月11日確認・注4 作成後3か月以内

払込みの証明は通帳の写しでも、出資金の領収書でもよい

出資金を払い込んだ証明(領収書でも差し支えない)

社員になろうとする人は、設立の登記をする時までに、出資する金銭の全額を払い込む必要があります(会社法第578条)。その事実を示すのが「払込みがあったことを証する書面」で、合同会社の会社設立では必ず出す書類です。

株式会社との大きな違いは、払込みの方法です。法務省の案内では、合同会社は「株式会社のように銀行等の払込取扱機関で金銭の払込みをしなければならないとの制約はありません」とされ、代表社員が作成した出資金領収書などを添付してもよいとされています。オンライン申請向けの法務局の一覧でも「代表社員が作成した出資金領収書で差し支えありません」と書かれています。

6点セット:払込みがあったことを証する書面
  • 1書類の正式名称:払込みがあったことを証する書面
  • 2誰の書類か:会社(代表社員が作成)
  • 3どこで取るか・誰が作るか:自分で作る。通帳の写しや取引明細を合わせるか、代表社員作成の出資金領収書を使う
  • 4何通いるか:1通
  • 5有効期限:期限の定めはない。払込みは設立の登記の時までに済ませる
  • 6費用:手数料はかからない(通帳のコピー代程度)
払込みの証明の作り方は2通り
図:払込みの証明の作り方は2通り

通帳の写しを使うときは、入金の部分に印を付けるなどして、払い込まれた日と金額が分かるようにします。どの範囲をコピーするかは、「払込証明書 通帳コピー」の棚で詳しく扱っています。

申請書の様式と登録免許税:最後にそろえる2つ

申請書と収入印紙(登録免許税は最低6万円)

添付書類がそろったら、申請書本体と登録免許税を用意します。合同会社の登録免許税は、資本金の額の1,000分の7で、これが6万円に満たないときは6万円です(国税庁 No.7191、法務省の手続案内)。資本金が少額の合同会社では、多くの場合6万円になります。

6点セット:合同会社設立登記申請書
1 書類の正式名称 合同会社設立登記申請書
2 誰の書類か 会社(代表社員が申請人。代理人に頼むときは代理人も記名押印)
3 どこで取るか・誰が作るか 法務局ホームページの様式ページ、項番3-1(R8.8.14更新の表示、2026年10月11日確認)からWordかPDFで入手
4 何通いるか 1通(収入印紙貼付台紙をとじ込む)
5 有効期限 様式に期限はない。合同会社は登記した日に成立する
6 費用 登録免許税は資本金の額の1,000分の7、最低6万円

申請書が2枚以上になるときは、各ページのつづり目に契印をします。収入印紙は台紙に貼り、割印をしないで出します。法務局の注意事項は、印紙を汚したり割印をしたりすると、その印紙は使えなくなると書いています。

申請書を出す前の点検
図:申請書を出す前の点検

「登記すべき事項」は、申請書に書く代わりにCD-Rなどに記録して出す方法もあります。法務局に出す書類の組み立て全体は、「法務局 提出書類」の棚にまとめています。

オンライン申請なら紙の印鑑証明書を取得しなくてよい場合がある

オンラインで省ける書類(マイナンバーカードで電子署名)

法務局は、合同会社の設立登記を代表社員本人がマイナンバーカードを使ってオンラインで申請する方法を案内しています。パソコンのほかにICカードリーダライタが要ります。このページには、電子証明書で電子署名をすることで「一部の添付書類の提出が不要になります」とあり、例として、印鑑届書に添付すべき代表社員の印鑑証明書が挙がっています。

合同会社の必要書類:書面とオンラインの違い(法務局の案内、2026年10月11日確認)
比べる点 書面で申請 オンラインで申請
定款・決定書・就任承諾書 紙に署名または記名押印 PDFに電子署名
払込みの証明 紙で作って添付 PDF化して代表社員が電子署名
代表社員の印鑑証明書 印鑑届書に添えて取得する 電子署名をすれば不要になる例として案内あり
会社の印鑑の届出 印鑑届書を提出 オンラインで届け出る方法もある

オンラインで申請しても、添付書面だけは紙で作って持参または送付することもできます。その場合に紙で用意する必要書類が何になるかは、申請の組み合わせで変わります。郵送とオンライン申請の違いは「郵送 オンライン申請」の棚で整理しています。

メモマイナンバーカードを持っていない場合は、書面での申請になります。デジタル庁の「法人設立ワンストップサービス」から関連の手続をまとめて申請することもできると、法務局のページは案内しています。

まとめ:合同会社の必要書類は「定款の書き方」で枚数が決まる

定款の中身で枚数が決まる(自分で作る書類が中心)

合同会社の会社設立に要る必要書類は、ほとんどが自分たちで作る書類です。市区町村で取得するのは、書面で申請するときの代表社員の印鑑登録証明書くらいで、オンラインで電子署名をするならそれも省ける場合があります。枚数を左右するのは定款の中身で、代表社員・資本金・本店の所在場所を定款で決めておけば、決定書が要らなくなります。

  1. 定款に何を書いたかを確かめ、決定書と就任承諾書が要るかを判定する
  2. 出資金を払い込み、通帳の写しか出資金領収書で払込みの証明を作る
  3. 書面で申請するなら、代表社員が印鑑登録証明書を取得し、印鑑届書を用意する
  4. 法務局の公式ページから最新の申請書様式を取得し、登録免許税の収入印紙を貼る

この記事の内容は、2026年10月11日に法務局の記載例(令和8年8月14日更新)、法務省の「合同会社の設立手続について」、法務局のオンライン申請の案内で確かめたものです。様式や扱いは改められることがあるため、提出前に本店所在地を管轄する法務局の案内を確認し、判断に迷う点は法務局や司法書士に相談してください。

出典e-Gov法令検索「会社法」2026年10月11日確認・第28条・第33条・第34条・第576条・第578条

手元の定款の下書きを開いて、代表社員の名前、資本金の額、本店の所在場所の3つが番地まで書かれているかを確かめてみてください。書かれていれば決定書は要らず、合同会社の必要書類は一段と少なくなります。書かれていない項目があれば、決定書を一枚足すだけです。そのうえで代表社員の印鑑登録証明書を取得する日を決めれば、会社設立の書類集めはほぼ見通しが立ちます。

他にもこのようなサイトで検索されていますので、ぜひ見てください

この記事のテーマと「必要書類」「会社設立」「取得」の語で実際に検索して見つかったサイトです(2026年10月11日確認)。掲載の順番は優劣を表すものではありません。

合同会社の登記に出す書類と、申請書づくりの注意点をまとめた解説。

弥生「合同会社の設立・登記に必要な書類一覧!申請書の作成における注意点も解説」

ベンチャーサポートグループ「合同会社設立 必要書類チェックリスト」

vs-group.jp

合同会社の設立で必要になる書類を、チェック欄つきで並べたPDF。

法務局「合同会社の設立の登記をしたい方(オンライン申請)」
代表社員本人がマイナンバーカードを使ってオンラインで合同会社の設立登記を申請する手順の公式案内。
biz.moneyforward.comマネーフォワード クラウド会社設立「合同会社設立時の必要書類一覧!無料ダウンロード可能なテンプレート付きで解説」

合同会社の設立で出す書類を一覧にし、テンプレートの入手先もあわせて案内した解説。

06@SOHO「合同会社設立必要書類を提出順に整理する一人起業の準備」

合同会社を一人でつくる場合の書類を、出す順番に並べ直して確認できるブログ記事。

freee.co.jpfreee「合同会社を設立する流れとは?自分一人で手続きする方法や必要書類・費用を解説」

一人で合同会社をつくるときの手順と必要書類・費用をまとめた解説。

合同会社の設立を6ステップで追い、各段階の書類にも触れた解説。

辻・本郷 税理士法人の起業ガイド「【合同会社設立完全マニュアル】流れはこの6ステップ!」

J-Net21「合同会社の設立手続き」

中小機構の起業支援サイトによる、合同会社の設立手続きの解説。

弥生のかんたん会社設立 よくあるご質問「登記申請書の作成方法(合同会社/紙申請)」
紙で申請する合同会社の登記書類を、サービス利用者向けに説明したFAQ。

マネーフォワード クラウド会社設立「合同会社(LLC)設立時に必要な印鑑は?」

合同会社で用意する印鑑の種類と、印鑑届出に関わる書類を説明している記事。

biz.moneyforward.com

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